Up:Tutorial? Next:SIGVerseのインストール
NIIの外からNIIサーバに接続する際には、firewallにより通信できない場合があるので、sshによるポートフォワーディングを使って接続する必要があります。以下にその方法を説明します。
Cygwinでsshを使ってsocio.iir.nii.ac.jpに接続する場合、接続時に-Lオプションを使ってポートフォワーディングするポート番号を指定します。設定方法は以下のようになります。
-L [クライアントで使用するポート番号]:localhost:[サーバで使用するポート番号]
クライアント側と、サーバ側で使用するポート番号を指定します。混乱を避けるため:localhost:ではさんだ2つのポート番号を同じ番号にすることをお勧めします。
SIGVerse APIの一部(detectEntities、captureView)はSIGViewerをサービスプロバイダとして使用するため双方向へのポートフォワーディングを行う必要があります。サーバ側からクライアント側へのポートフォワーディングは-Rオプションを使って行います。
-R [サーバで使用するポート番号]:localhost:[クライアントサービスプロバイダのポート番号]
このとき:localhost:ではさんだ2つのポート番号は一致させなければなりません。
また、先ほど-Lオプションで指定したポート番号とは別のポート番号を指定します。デフォルトではクライアントサービスプロバイダのポート番号は8000番に設定されています。
それではポートフォワーディングでサーバに接続してみましょう。サーバへのログイン時に双方向のポートフォワーディングを同時に行います。
クライアント→サーバのポートフォワーディングによるログインの場合
$ ssh hoge@socio.iir.nii.ac.jp -L 9001:localhost:9001
双方向ポートフォワーディングによるログインの場合
$ ssh hoge@socio.iir.nii.ac.jp -L 9001:localhost:9001 -R 8100:localhost:8100
TeraTermなどの他のsshツールを使ってサーバにログインする場合など、サーバにログインせずにポートフォワーディングを行いたい場合は-Nオプションをつけます。
$ ssh hoge@socio.iir.nii.ac.jp -L 9001:localhost:9001 -R 8100:localhost:8100 -N
ここではクライアント→サーバへのポートフォワーディングはクライアント側、サーバ側ともにポート番号9001を指定し、サーバ→クライアントへのポートフォワーディングは8100番を指定しました。-L、-Rオプションで指定したポート番号は空いている番号でしたら何番でも構いません。(他人とかぶりにくい番号にすることをお勧めします)また、-Rオプションで指定した、ポート番号はSIGViewerで設定したサービスプロバイダのポート番号と一致させる必要があります。設定方法は次項で説明します。
設定が完了したら3.SIGViewerによる動作確認へ進みます。
TeraTermによる設定方法はこちら(工事中)
SIGVerse, SIGViewerのインストールがまだ完了していない場合はSIGVerseのインストール(NIIサーバ),SIGViewerのインストールへ先に進みます。
SIGViewerのサービスプロバイダ関連の設定を行います。 ここで行う設定はSIGViewerのバージョン1.3以降で可能です。 SIGViewerの設定ファイルはインストールした場所 (デフォルトではc:\Program Files) の
SIGViewer_<version>\SIGViewer\release\
にあるstartup.cfgです。 startup.cfgのサービスプロバイダ関連の設定を以下のように編集します。
編集前
# --------------------------------------------------- # SIGViewerのサービスプロバイダ関連の設定 # --------------------------------------------------- # SIGViewerをサービスプロバイダとして登録するか VIEWER_AS_SERVICE_PROVIDER=true # サービスを受け付けるホストアドレス # この項目を指定しない場合は、自動的にSIGViewerを実行している # マシンのIPアドレスになる. #SERVICE_PROVIDER_HOST=127.0.0.1 # サービスを受け付けるポート番号 SERVICE_PROVIDER_PORT=8000
編集後
# --------------------------------------------------- # SIGViewerのサービスプロバイダ関連の設定 # --------------------------------------------------- # SIGViewerをサービスプロバイダとして登録するか VIEWER_AS_SERVICE_PROVIDER=true # サービスを受け付けるホストアドレス # この項目を指定しない場合は、自動的にSIGViewerを実行している # マシンのIPアドレスになる. SERVICE_PROVIDER_HOST=127.0.0.1 # サービスを受け付けるポート番号 SERVICE_PROVIDER_PORT=8100
SERVICE_PROVIDER_HOSTの行のコメントアウトを解除しました。ここで、サーバ側が認識するサービズプロバイダのIPアドレスを設定します。次にSERVICE_PROVIDER_PORTの行で先ほどポートフォワードしたサービスプロバイダのポート番号を指定します。
それではsshによるポートフォワーディングをした状態のままSIGVerseを起動します。このとき-Lオプションを使ってポートフォワーディングしたサーバ側のポート番号(9001)を-pオプションで指定して起動します
$ cd ~/sigverse-<version>/bin $ ./sigserver.sh -p 9001
次にSIGViewerを起動して下のほうにあるcommタブのconnectionの枠の中にある"server host name" にlocalhostと入力し、"server port No" に先ほど指定したlocalhostのポート番号を入力します。
最後に、"Connect to SimServer"をクリックしてSIGViewerからサーバに接続されていることを確認してください。
ポートフォワーディングが成功していればサーバ側で以下のようなメッセージが出力されます。
all done.[SYS] waiting for connection... [SYS] attach view : polling [SYS] 127.0.0.1 connected [SYS] SIGViewerDataPort : dataport [SYS] 127.0.0.1 connected [SYS] 127.0.0.1:8100 : service provider [SYS] 127.0.0.1 connected
接続時に表示されるIPアドレスがすべて127.0.0.1となっていて、サービスプロバイダのポート番号が先ほど設定した8100番となっています。
今後NIIサーバにログインするときは毎回ポートフォワーディングによる接続を行うようにしてください。
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