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前回はクライアント(SIGViewer)からエージェントにメッセージを送信し、受信したエージェントはお辞儀をするというサンプルを紹介しました。今回はエージェント間でのやり取りを行うサンプルコードを紹介します。
まずメッセージの送信を行うコントローラを作成します。
$ cd ~/sigverse-<version>/bin/NewWorld $ emacs SendController.cpp
SendController.cpp
これは1秒おきにメッセージ"Hello!"を送信するコントローラのサンプルです。sendMsgでは最初の引数で送信先のエージェント名を指定します。
全エンティティ(ビューワーなどのサービスも含む)にメッセージを送信する場合はsendMsgの代わりにbroadcastMsgを用います。
↓
次にメッセージの受信を行うエージェントコントローラを作成します。
$ emacs RecvController.cpp
RecvController.cpp
これはメッセージを受信したら手を上げるというサンプルです。また、onActionで0.5秒ごとに上がった手を下げようとします。
それではコンパイルします。 まずMakefileに新しく作成したコントローラを追加します。
$ emacs Makefile
変更後
#オブジェクトファイルの指定 OBJS = SendController.so RecvController.so
共有オブジェクトにSendController.so, RecvController.soの2つを追加しました。
Makefile
#SIGVerseソースの場所指定 SIG_SRC = ../../include/sigverse #オブジェクトファイルの指定 OBJS = SendController.so RecvController.so all: $(OBJS) #コンパイルを行います。 ./%.so: ./%.cpp g++ -DCONTROLLER -DNDEBUG -DUSE_ODE -DdDOUBLE -I$(SIG_SRC) -I$(SIG_SRC)/comm/controller -fPIC -shared -o $@ $<
$ make
次に世界ファイルを作成します。
$ cd .. $ emacs xml/MessageWorld.xml
MessageWorld.xml
人型エージェントが、ヒューマノイド型エージェントにメッセージを送信します。
起動して見てみましょう。
$ ./sigserver.sh -w MessageWorld.xml -p 9001
SIGViewerで接続して、シミュレーションを開始するとonInitにより、人型エージェント(メッセージ送信者)が手を下して、後ろを振り返ります。そして1秒に一回ロボットが人間エージェントからメッセージを受信して手を挙げているのがわかります。
次にメッセージ送信時にメッセージが届く範囲を指定するサンプルを紹介します。
メッセージを送信するコントローラを新しく作成します。
$ cd NewWorld $ emacs SendController2.cpp
SendController2.cpp
こちらも先ほどのサンプルと同様1秒に1回"Hello!!"を送信するコントローラです。broadcastMsgの2番目の引数が300.0とすることによりメッセージが届く範囲を3mに指定しました。2番目の引数を指定しない場合は距離に関係なくメッセージが届きます。
このエージェントはz方向にどんどん移動しながらテキストを送信します。つまりメッセージを受信するエージェントからはどんどん遠ざかりながらテキストを送信します。
MakefileにSendController2.soを追加してコンパイルします
$ emacs Makefile
変更前
#オブジェクトファイルの指定 OBJS = SendController.so RecvController.so
変更後
#オブジェクトファイルの指定 OBJS = SendController.so RecvController.so SendController2.so
$ make
次に世界ファイルを変更します。
$ cd .. $ emacs xml/MessageWorld.xml
MessageWorld.xml
メッセージ送信者コントローラの修正
↓
それでは実行してみます。
$ ./sigserver.sh -w MessageWorld.xml -p 9001
SIGVierwerで接続して、シミュレーションを開始してみます。
メッセージ送信者が遠ざかりながらメッセージを送信しているのがわかります。 エージェントの声がどこまで届くのか確認してみてください。
broadcastMsgを使用した場合ビューワーにもメッセージが届きます。メッセージを受信したビューワーはメッセージログとして表示します。
sendMsgを使ってコントローラ同様ビューワーにもメッセージを送信することができます。このときビューワーがサーバに接続する際に指定したサービス名をメッセージ送信先に指定します。 サービス名を"SIGViewer"と設定してサーバに接続した場合はSendMsg関数を以下のように修正します。
SendController.so
↓
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